交通事故の後遺症等級認定の手続きをすると、損害賠償請求権について、時効の更新(中断)になりますか?

質問

私は、自動車を運転していたところ、センターラインオーバーの自動車と衝突しました。

私は、骨折をして約1か月入院し、退院後、整形外科に通院をしました。

私は、治療が終了した後、後遺障害の等級認定の手続きをし、結果がでました。しかし、私は、結果に対して不服であり、異議申し立ての手続きをしています。

交通事故の損害賠償について、消滅時効という制度があると聞きました。

まだ、消滅時効期間は、経過していませんが、交通事故から相当期間が経過し、消滅時効が心配です。

後遺障害の等級認定の手続や後遺障害の等級認定に対する異議の手続きをすれば、損害賠償請求権について、時効の更新(中断)になるのでしょうか。

弁護士の回答

後遺障害の等級認定の手続きをしたとしても、損害賠償請求権の時効の更新(中断)にはならないと考えられます。損害賠償請求権の消滅時効が完成しないように、注意が必要だと思います。

なお、最高裁判所の裁判例において、「被上告人は、遅くとも上記症状固定の診断を受けた時には、本件後遺障害の存在を現実に認識し、加害者に対する賠償請求をすることが事実上可能な状況の下に、それが可能な程度に損害の発生を知ったものというべきである。自算会による等級認定は、自動車損害賠償責任保険の保険金額を算定することを目的とする損害の査定にすぎず、被害者の加害者に対する損害賠償請求権の行使を何ら制約するものではないから、上記事前認定の結果が非該当であり、その後の異議申立てによって等級認定がされたという事情は、上記の結論を左右するものではない。」旨判示したものがあります。

交通事故の損害賠償について、分からないことがございましたら、弁護士までご相談ください。

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