14級9号の後遺障害(局部に神経症状を残すもの)と賠償金

1 はじめに

自賠法施行令後遺障害別等級表別表第2第14級9号(局部に神経症状を残すもの)の後遺障害(後遺症)が認定された場合に、損害賠償金は、どのようになるのでしょうか。

ここでは、具体的な事例を仮定し、後遺障害分に限定して、損害賠償について、説明します。

2 事例

Aさんは、夫と3歳、1歳の2人の子と一緒に暮らしています。Aさんは、30代であり、専業主婦です。

Aさんは、自動車を運転し、赤信号にしたがって停車中、後ろからきた自動車に衝突されました。Aさんは、交通事故当日に整形外科に通院し、レントゲンを撮りましたが、異常はありませんでした。
Aさんは、その後、整形外科に通院治療を続け、交通事故から約8ヶ月後、症状固定となりました。

Aさんは、その後、主治医に後遺障害の診断書を作成してもらい、任意保険の保険会社に送付し、事前認定の手続きにて後遺障害の等級認定をしてもらったところ、自賠法施行令後遺障害等級表別表第2第14級9号の認定を受けました。

3 損害賠償額について

ここでは、後遺障害分に限定して、説明します。傷害分については、ここでは取り上げません。

後遺障害(後遺症)が認定されると、損害賠償のいわゆる裁判基準という観点からは、後遺障害慰謝料と後遺障害逸失利益が問題となります。

後遺障害慰謝料は、認定された後遺障害の等級が重要なポイントになると思います。14級9号が認定された場合、過去の裁判例からは、100万円前後の後遺障害慰謝料が認定されることが多いと思います。

後遺障害逸失利益については、労働能力喪失率×基準となる収入×労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数という計算をすることが通常です。
14級9号の場合、5パーセントの労働能力喪失率を基準に計算することが多いと思います。

主婦の場合も、後遺障害逸失利益が認定される場合があります。その際の基準となる収入は、賃金センサスの産業計、企業規模計、学歴計、女性労働者の全年齢平均を基準とする場合が多いと思います。

労働能力喪失期間については、いわゆるむちうち症で14級9号の場合、5年程度に限定される場合が多いと思います。5年に対応するライプニッツ係数は、4.3295です。

4 まとめ

交通事故の損害賠償について、分からないことがありましたら、弁護士までご相談ください。

(注)
 本件では、過失相殺がないことを前提に説明しています。
 後遺障害逸失利益は、事案によっては、認められない場合もあります。
 損害額の認定は、個々の事案によって異なります。

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弁護士 寺部光敏

愛知県豊橋市出身 名古屋大学法学部を卒業後、弁護士となる。豊橋に根付いた寺部法律事務所の代表弁護士。20年以上の弁護士歴で得た豊富な経験を活かし、交通事故に苦しむ人を一人でも救うため弁護活動を行っている。

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