共同不法行為と求償

民法719条は、共同不法行為について、規定しています。

タクシー会社(A)の運転手(B)が運転するタクシーと、Cが運転する自動車が衝突し、タクシーに乗車中の乗客(D)が傷害を負った場合、BとCの共同不法行為に該当する場合があります。

この場合、タクシー会社(A)が、乗客(D)に対し、Dの損害を賠償した場合、Aは、Cに対し、求償をすることはできるのでしょうか。

この問題に関し、最高裁判所の裁判例では、
「右事実関係のもとにおいては、被上告会社Aと上告人C及び被上告人Bらは、Dに対して、各自、Dが被った全損害を賠償する義務を負うものというべきであり、また、右債務の弁済をしたAは、Cに対し、CとBとの過失の割合にしたがって定められるべきCの負担部分について求償権を行使することができるものと解するのが相当である。」旨判示したものがあります。

したがって、最高裁判所の裁判例では、被用者と第三者との間の共同不法行為が成立する場合、被用者の使用者が、交通事故の被害者に対し、損害の全部を賠償したときには、共同不法行為者である第三者に対し、求償をすることができる場合があると考えられます。

交通事故の共同不法行為について、わからないことがありましたら、弁護士までご相談ください。

(注)本コラムの上記事案は、事実関係をかなり簡略化して記載しており、最高裁判所の裁判例の事案を詳細に記載したものではありません。

また、裁判例の「」内のA,B,C,Dは本コラム作成者が上記事案に対応する形で加えたものです。

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弁護士 寺部光敏

愛知県豊橋市出身 名古屋大学法学部を卒業後、弁護士となる。豊橋に根付いた寺部法律事務所の代表弁護士。20年以上の弁護士歴で得た豊富な経験を活かし、交通事故に苦しむ人を一人でも救うため弁護活動を行っている。

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