物損事故と評価損(格落ち損)

物損事故において、多くの場合、自動車が損傷して、修理が必要になります。

交通事故の被害に遭い、修理によって自動車としての機能が回復したものの、一度、修理をすると、いわゆる事故車として、中古車市場における取引価格が下がる場合があります。
このような評価損(格落ち損)を交通事故の損害として、請求できるのでしょうか。

下級審の裁判例ですが、
「本件においては、修理完了後も自動車の性能、外観等が事故前よりも劣ったまま元に戻らないこと、修理直後は従前どおりの使用が可能であるとしても時の経過とともに使用上の不便及び使用期間の短縮などの機能の低下が現れやすくなっていることを認めるに足りる証拠はない。」旨判示し、原告の主張する評価損の請求を認めなかったものがあります。

また、この裁判例では、原告は、日本自動車査定協会の事故減価証明書を提出しているようですが、裁判例では、減価を現実の損害として評価するのを相当とする事情についての主張、立証はない旨判示しています。

評価損(格落ち損)については、交通事故にあった車両の車種、初年度登録からの期間、走行距離、損傷を受けた部位、損傷の程度などの諸般の事情を考慮して判断されると考えられます。

裁判例では、認めたもの、認めなかったもの、いろいろありますが、個人的には、評価損(格落ち損)が認められるのは、限られたケースであると思います。

物損事故について分からないことがありましたら、弁護士までご相談ください。

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弁護士 寺部光敏

愛知県豊橋市出身 名古屋大学法学部を卒業後、弁護士となる。豊橋に根付いた寺部法律事務所の代表弁護士。20年以上の弁護士歴で得た豊富な経験を活かし、交通事故に苦しむ人を一人でも救うため弁護活動を行っている。

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