交通事故と素因減額

交通事故の被害者の方が、平均的な体格、通常の体質と異なる身体的特徴を有している場合、損害賠償の金額が減額されるのでしょうか。

民法722条2項は、被害者に過失があったときは、裁判所は、
これを考慮して、損害賠償の額を定めることができる旨規定しています。

この規定を類推適用できるか、問題になると考えられます。

最高裁判所は、交通事故の被害者の方が、首が長くこれに伴う多少の頸椎不安定症があるケースで、
「被害者が平均的な体格ないし通常の体質と異なる身体的特徴を有していたとしても、それが疾患に当たらない場合には、特段の事情の存しない限り、被害者の右身体的特徴を損害賠償の額を定めるに当たり斟酌することはできないと解するべきである。

けだし、人の体格ないし体質は、すべての人が均一同質なものということはできないものであり、極端な肥満など通常人の平均値から著しくかけ離れた身体的特徴を有する者が、転倒などにより重大な傷害を被りかねないことから日常生活において通常人に比べてより慎重な行動をとることが求められるような場合は格別、その程度に至らない身体的特徴は、個々人の個体差の範囲として当然にその存在が予定されているものというべきだからである。」旨判示したものがあります。

交通事故の損害賠償においては、事案によっては、相手方の保険会社から素因減額の主張がされる場合があります。
素因減額について、分からないことがありましたら、弁護士までご相談ください。

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弁護士 寺部光敏

愛知県豊橋市出身 名古屋大学法学部を卒業後、弁護士となる。豊橋に根付いた寺部法律事務所の代表弁護士。20年以上の弁護士歴で得た豊富な経験を活かし、交通事故に苦しむ人を一人でも救うため弁護活動を行っている。

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