後遺障害(後遺症)逸失利益

事務員:後遺障害(後遺症)慰謝料のところで、後遺障害が認められると逸失利益(いっしつりえき)が認められる場合があると聞きましたが、逸失利益とは何ですか。

 

弁護士:交通事故の損害賠償における後遺障害逸失利益とは、おおまかにいば、交通事故により後遺障害を負わなければ、得られたであろう利益をいいます。

弁護士:交通事故で怪我をしても、完治すれば、100パーセント働くことができるのが通常ですね。でも、後遺障害が残ると、100パーセント働くことができるとは限りませんよね。

 

事務員:そうですね。

 

事務員:後遺障害が認定されると、逸失利益は、常に認められるのですか。

 

弁護士:常に認められるとは限りません。例えば、外貌醜状(がいぼうしゅうじょう)といって、怪我は治ったけれども、傷跡が残った場合、後遺障害が認定される場合があります。外貌醜状については、後遺障害逸失利益が認められない場合があります(事案によっては、認められる場合もあります)。

 

事務員:単に傷跡が残っただけでは、以前と同じだけ働くことができる場合もありますね。でも、お客様と接する仕事をしている方で、顔に傷跡が残った場合などは、私は、逸失利益が認められてもいいと思います。

 

事務員:ところで、逸失利益は、どのように計算するのですか。

 

弁護士:基礎収入×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に対応するライプニッツ計数で計算をすることが通常です。

 

事務員:基礎収入は、何を基準にするのですか。

 

弁護士:例えば、被害者の方が会社員の方の場合、交通事故の前年の年収を基準とすることが多いと思います。

 

事務員:労働能力喪失率は、どのように計算するのですか。後遺障害によって、何パーセント労働する力が失われたか、数字で評価することは難しいと思いますが。

 

弁護士:自賠法施行令後遺障害別等級表には、労働能力喪失率も記載されていて、例えば、別表第1の第1級は、労働能力喪失率100パーセント、別表第2の第14級は、5パーセントです。これを基準とするケースが多いと思います。

 

事務員:ライプニッツ計数とは、何ですか?

 

弁護士:今ここにある現金1万円の価値と、1年後に受け取る1万円の価値は、同じだと思いますか?

 

事務員:現在(平成30年2月)、銀行に預けてもほとんど金利はつきませんが、理屈からすれば、今ここにある現金1万円のほうが、1年後に受け取る1万円より、価値が高いと思います。

 

弁護士:そうですね。そうすると、1年後に受け取る1万円、2年後に受け取る1万円、3年後に受け取る1万円の合計の現在の価値はいくらだと思いますか?

 

事務員:3万円よりは、少し少ないと思います。

 

弁護士:現在の交通事故損害賠償の実務としては、年5パーセントのライプニッツ計数で計算することが通常です。ちなみに、3年のライプニッツ計数は、約2.7232、5年のライプニッツ計数は、約4.3295です。

 

事務員:そうすると、交通事故の前年の年収が300万円の方が交通事故の被害にあい、5パーセントの労働能力を5年間失うという場合の後遺障害逸失利益の計算はどうなりますか。

 

弁護士:交通事故前年の収入を基礎収入として計算すると、概算で300万円×0.05×4.3295=64万9425円となります。

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