後遺症による逸失利益の計算方法
後遺症による逸失利益の計算方法は、基本的には、基礎収入×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数によって計算されます。
基礎収入は、被害者の方が給与所得者である場合、原則として、交通事故直前に現実に得ていた収入になります。もっとも、事案によっては、例えば、現実の収 入が賃金センサスの平均賃金以下の場合、将来平均賃金が得られる蓋然性がある場合には、平均賃金を基礎収入として計算することが認められることもあります。
被害者の方が主婦の場合、賃金センサス第1巻第1表の産業計、企業規模計、学歴計、女性労働者の全年齢平均の賃金額を基礎収入として計算した裁判例があります。
また、被害者の方が学生、生徒の場合、賃金センサスの第1巻第1表の産業計、企業規模計、学歴計、男女別全年齢平均の賃金額を基礎収入として計算した裁判例があります。もっとも、女性の年少者については、女性労働者の平均賃金でなく、男性、女性を含めた全労働者の平均賃金を基礎収入として計算した裁判例もあります。
最終的には、訴訟になった場合、事案の個別の事情に応じて裁判所が基礎収入をいくらにするか、判断します。
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弁護士 寺部光敏
愛知県豊橋市出身 名古屋大学法学部を卒業後、弁護士となる。豊橋に根付いた寺部法律事務所の代表弁護士。20年以上の弁護士歴で得た豊富な経験を活かし、交通事故に苦しむ人を一人でも救うため弁護活動を行っている。
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