交通事故の被害にあい、むち打ち症状がある場合の慰謝料の相場
1 はじめに
赤信号で停車中、後ろからきた自動車に追突され、首、肩、腰が痛く、整形外科に通院した
駐車場に自動車を駐車中、相手方の自動車に衝突され、首、肩が痛く、整形外科に通院しながら、接骨院に通院した
といった場合、交通事故の被害者の方は、加害者に対し、慰謝料としていくら請求できるのでしょうか。
また、交通事故の被害にあい、骨には異常はなく、いわゆるむち打ち症状で通院し、治療終了後、相手方保険会社から示談の提示が届いた場合、示談書にサインをしても良いのでしょうか?
2 慰謝料の計算方法の3つの基準
交通事故の慰謝料の計算方法については、自賠責保険の基準、任意保険の基準、裁判基準の3つの基準があります。
被害者の方の過失がない場合、自賠責保険の基準<任意保険の基準<裁判基準となることが通常です。
3 自賠責保険における傷害慰謝料の計算方法
自賠責保険における傷害慰謝料は、1日につき4300円になります。
慰謝料の対象となる日数は、被害者の傷害の態様、実治療日数その他を勘案して、治療期間の範囲内となります。
4 裁判基準における傷害慰謝料の金額
いわゆる裁判基準における慰謝料の金額について、骨に異常はなく、頚椎捻挫、腰椎捻挫等の傷病名で、いわゆるむち打ちの症状があり、痛み止めの湿布、飲み薬を処方され、リハビリをした場合を前提に説明します。
個別の事案によって異なりますが、基本的には、通院期間、通院日数が基準となると思います。
むち打ち症状で6か月通院した場合、通院頻度に特段の問題がなければ、80万円台になるケースが多いと思います。
5 後遺障害慰謝料の金額
治療終了後も痛みがあり、後遺障害の等級認定を受けた場合、通常、傷害慰謝料とは別に後遺障害慰謝料が認められます。
後遺障害慰謝料については、基本的には、後遺障害の等級が最も大きな要素であると考えられます。
むち打ちの場合、自動車損害賠償保障法施行令別表第2第14級9号(局部に神経症状を残すもの)が問題になるケースが多いと思います。
第14級9号の後遺障害が認定された場合、後遺障害慰謝料として、100万円前後の金額が認められることが多いと思います。
なお、後遺障害が認定された場合、後遺障害逸失利益が問題となる場合がありますが、ここでは省略します。
6 まとめ
交通事故の被害にあったときには、お早めに弁護士にご相談ください。
また、保険会社から示談の提示があったときは、弁護士までご相談ください。

弁護士 寺部光敏

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